旧西本組本社ビル(昭和2年築)。登録文化財です。
日本各地の近代建築探訪など
旧西本組本社ビル(昭和2年築)。登録文化財です。
昨日、仕事が終わってから、建築博物館で開幕した「建築家山田守展」へ行ってきました。午後6時頃でしたが、結構入っておりました。
展示は、壁面全面に図面と写真、そして建築模型が8点14点ほど。パーテーションは立てず、余裕のある展示です。個人的には、建物の写真がちょっと少ないかナ~。ケースに、スケッチや手紙などがありました。
一番の見どころは、現存作品のスライド上映ではないでしょうか。写真展示の代わりにスライド上映を行なうのは最近の展示の傾向で、この建築博物館での伊東忠太展のときもそうでした。築年順に、細部まで撮影された各地の山田守の作品が上映されています。
山田守の病院はどれもY型で、マタの部分に開口部を設けています。車寄せの庇が、初期は漏斗型でしたが、その後は平らなものに落ち着いてきています。京都タワーの原型が、東海大学で試されていたり。山田守は、円やY型、X型など、平面図での形から入る建築家だと思いました。
戦後の作品は、戦前の逓信省時代の作品とは全く異なる、別人の作品のようです。こうなると、山田守にとって戦前の作品は習作だったのかも知れません。
これまで、小生の守備範囲である戦前までの近代建築に関心を向けてきましたが、山田守の戦後の作品も見ておかねばと感じました。
酒造会社の寮でしょうか。ペンキの色がまぶしいです。元は学校かも知れません。
ビルとビルの間に、梢越しにチラリと見えた洋館。本格的な洋館です。
近隣の立退きで姿を顕した洋館。明治期かも知れません。
「ロータリー」とは、3叉路以上の交差点内が周回道路となっていて、基本的には信号制御が不要な交差点です。
http://alcyone-pleiades.blog.ocn.ne.jp/canarias/2006/09/post_dbdb.html
フランスの凱旋門の周りとか、中国や韓国などにも見かけますよネ(行ったことが無いので、いずれも映像で)。
国土交通省のHPによれば、日本では「1934年に日本で初めて東京都の和田倉門交差点に設置されて以来、1941年までに43交差点が整備されました」とあります。
http://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_06_07.html
この43交差点が、いったいどこにあったのか興味があります。現存しているロータリーも、きっとあるはずです。小生が見たことのあるロータリーは、北海道の旭川、釧路、鹿児島県の串木野、そして兵庫県の豊岡のロータリーです。これらが、はたして43交差点の中のものなのかも不明ですが、豊岡のロータリーに出会ったときは感激したものです。
きっと、国土交通省に聞けば、教えてくれるのでしょう……。けれども、それではつまらないので、皆さんの情報を募って地道に調査をしてみようと思います。ご記憶の方、また、情報をお持ちの方、ぜひご協力ください。近代建築ではなく、都市の話ですね、これは。
日本国内環状交差路リスト
http://ismusic.road.jp/rotary/rotary.html
「ロータリー」コレクション
http://glin.jp/nam/rotary.html
ロータリー探訪記
http://tamotchi.skr.jp/geo/rotary/
たずねロータリーのページ
http://civil.eng.toyo.ac.jp/~ozaki/rotary/
亀齢酒造の事務所。この一帯は、酒造会社の下見板張の建物が建ち並んでいます。