「中華まんじゅう」というと、どんなものを思い浮かべますでしょうか。おそらく、コンビニのレジ横にある、秋になると出てくる白い蒸しまんじゅうを思い浮かべるのが普通だと思います。
しかし、北海道で「中華まんじゅう」(あるいは略して「中華」)というと、違う食べ物を指します。
それは、お葬式の際の「葬式まんじゅう」なのです。ただ、普通の「葬式まんじゅう」とは違って、大きなどら焼きの皮のような生地一枚にこし餡をくるんだような形状のもので、大きなぎょうざのような、バナナのような形をしています。
なぜ北海道の「葬式まんじゅう」が「中華まんじゅう」になったのか、また、いつから「中華まんじゅう」が使われるようになったのかについては諸説あるようですが、詳しくは下記のHP「北のお菓子たち」を御参照ください。
http://www.hokkaido-jin.jp/issue/sp/200405/special_07.html
「中華まんじゅう」は、普段、普通に食べられるものではないので、そのズッシリと重い触感とともに甘い記憶として甦ります。
最近では、お葬式で「中華まんじゅう」を配ることも少なくなったようです。ただ、時々、道内のスーパーやお土産屋で見かけることもあります。が、それは、記憶にあるような大きな「中華まんじゅう」ではなく、薄く小振りなものだったりします。本当の「中華まんじゅう」はもっと大きくて、こし餡のギッシリ入った、ふっくらとしたものでした。
さすがに、「葬式まんじゅう」ですので、デパートなどでの「北海道展」では見かけません。もし見かけたら、すぐに買ってしまうのですが……。