昨年、ブログを始めた当初に「『竹筋コンクリート』って、ご存じですか?」という記事を書きました。
http://www.jmam.net/blog/archives/10.html
その後、耐震偽装問題やら、中国での「手抜きによる」竹筋コンクリートのニュースやらがあって、竹筋コンクリートの話題も盛り上がったのですが、残念ながら日本での竹筋コンクリートによる建造物(とくに建物)についての情報は、ありませんでした。
ネット検索をしていたところ、竹筋コンクリートで論文を書いていらっしゃる方のページが見つかりました。大変詳しい情報も、掲載されています。
「建築調査技術コンサルタンツ」
http://brtc.at.webry.info/
このブログに、「竹筋コンクリート」という項目があります。
http://brtc.at.webry.info/theme/6c51e95471.html
やはり、橋梁が大半です。建物は、岩国の徴古館のみ。
徴古館(昭和20年築)
しかし、こうして研究されている方がいらっしゃるのは、心強いことです。今後、新しい発見があるかも知れません。まあ、壊れたり壊したときに、「竹筋だった」という発見、ということになるのでしょうが……。
玉井孝幸 URL 2006年08月22日(火)11時35分 編集・削除
コメントを頂いてから、時間が経ってしまいすみませんでした。
竹筋により補強されたコンクリート構造物の紹介ありがとうございます。
確かに土木構造物が多く建築は少ないですね。
建築としてよりは工作物に使用されているものがいくつかあるようです。
竹筋が使用された初期のものとして、山口県の住宅の門柱への適用や、側溝のフタなどです。
結局、鉄筋の代用品としての竹筋なので、1940年頃に鉄筋コンクリートで作られた建築というものは少なく、逆に鉄筋コンクリートで作られるものは軍関係のもので、耐爆弾性能を求められたりしているようです。
そのような点から建築での適用は少ないのかなと思っています。
紹介されています、徴古館も竹筋という説もありますが、現地学芸員の方の認識は、レンガ+木造だそうです。竹筋は外装の鉱さいタイルの下地に使用されているのでは?とのことです。
いつの時代からか、竹筋製ということが言われ始めて現在に至っているようです。
しかし、学芸員のかたも、実際に調べたわけではないので確かなことではないと、含みを残している状態です。
このように全国に竹筋伝説のある構造物は多くあるようで、それを非破壊で調べる方法がないかと、研究(試行錯誤の段階)しています。今後、非破壊で調べて文化財として活用されるといいなと、思いながら調査を行っています。