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旧長崎刑務所の保存要望書が掲載されました

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先にお知らせいたしました、社団法人日本建築学会九州支部が、株式会社ユニディオコーポレーションおよび株式会社新日本建物宛に出した旧長崎刑務所の保存要望書が、HPに掲載されました。

社団法人日本建築学会
http://news-sv.aij.or.jp/scr/request/teigen.asp
社団法人日本建築学会九州支部
http://wwwsoc.nii.ac.jp/kbaij/hozonyobo/hozonyobo.html

いくら保存要望書を出しても、全ての建物が保存されるわけではなく、逆にあっさりと解体されてしまう建物のほうが多いのが現実です。しかし、何もしないままよりは、建物の所有者がその建物について考える機会となるのではないでしょうか。所有者自身が考えるところからスタートしなければ、保存も何も始まらないのです。たとえ、その建物の所有者が、官であれ民であれ。

小生の感触では、かつては民間所有の建物のほうが壊されてしまう確率が高かったと思うのですが、今は国や地方自治体所有の建物のほうが簡単に壊されてしまう傾向にあるようです。所有者の組織の中に、この建物は壊してはならない、残さねばならない、という志を持つ人物があらわれにくい世の中になっているのでしょうね。悲しいことです。

「お金が無い」という一点だけが、いつも、全ての建物の解体理由となってしまいます。しかし、「お金が無い」ということは、保存に向けての費用が出せないということであって、解体せざるを得ないという理由には、論理的にはならないはずです。「お金が無い」と、「解体せざるを得ない」との間には、何か他の理由がなければ、理屈が通りません。もっと「お金が無い」以外の、何か建設的・積極的な理由で議論をしたいものです。そうすれば、何とか建物を残しながら所有者にとってもメリットのある妙案を探すことができると思うのです。「お金は無い」けれども。

続報の無いまま時間が過ぎて行きますが、旧長崎刑務所解体の進行具合が危惧されます。

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