おすすめ

最近のコメント

Re:富山県戸出(07)
戸出人
2012/04/30 18:40
Re:宮城県気仙沼(46)
一関市民
2011/10/23 12:13
Re:円形校舎のページに加筆
こちらはかもめ
2011/06/04 22:45
Re:「まちかどの近代建築写真展in大阪VI」(第21回)
J-heritage 前畑洋平
2011/05/01 02:26
Re:岩手県宮古(37)
小道
2011/04/18 21:43
Re:茨城県高萩(01)
高萩高子
2011/03/21 12:24
Re:山梨県韮崎(03)
凡苦楽庵
2010/12/21 15:58
Re:桐生と岡山の旧ロータリー
山本 芳明
2010/11/06 21:04
Re:現存「奉安殿」リストを作成しています
TI
2010/10/05 21:14
Re:現存「奉安殿」リストを作成しています
釣山 史
2010/10/05 12:56

最近のトラックバック

犬山城
青春18切符で行く,日本の「城」巡り36
2011/01/05 09:02
「まちかどの近代建築写真展 in 大阪V」が始まりました
日常旅行日記
2010/03/14 22:59
まちかどの近代建築写真展 IN 大阪Ⅴ
ひろの東本西走!?
2010/03/14 21:54
まちかどの近代建築写真展 IN 大阪Ⅴ
ひろの東本西走!?
2010/03/14 19:54
「蟹工船」より「海に生くる人々」が面白い
t2001t2001のブログ
2009/06/10 01:27
小杉町内ぶらり 続
すじてつジャストライン
2009/06/09 00:40
撮影禁止が守るものは
中小企業診断士がブランド・デザイン・マーケティングを解説!
2009/02/24 19:34
ホフマン輪窯臨時公開
Ryo's Web Page! on web sinse 1995
2009/01/26 22:53
国重要文化財の煉瓦工場公開(埼玉県深谷市)
明治史研究のための情報ブログ
2009/01/20 13:44
そうすけのこと大好き!
興味な生活の物
2008/09/03 13:04

過去ログ

記事一覧

不動産を所有するということ

ファイル 1334-1.jpe

旧長崎刑務所が今どうなっているのか、その後の情報が出てこない!! まだ、手がかけられていないことを祈っています。長崎新聞さん、旧長崎刑務所は今、どうなっていますか?

旧長崎刑務所は、すでに民間の不動産会社に売却されてしまっているということですので、あとはその業者さんの意向次第ということかも知れませんが、まだ諦めてはいけません。

旧長崎刑務所を購入したのは、東京の不動産会社だという話も聞こえてきます。ぜひ業者さんには、諫早のこの現地を見てほしいと思います。遠く離れた土地での机上の計画だけではなく、実際の現地を見、歩き、感じてほしい。そうすれば、きっとこの旧長崎刑務所の価値や意義を実感するに違いありません。そうすれば、この建物や空間を活かした計画をせざるを得なくなるはずです。業者さんには、この旧長崎刑務所という素材に対して、どのような活かし方をするかの手腕が問われることでしょう。

不動産を所有するということは、自身の財産として何でも自由にできる、ということでは決してありません。さまざまな法規制もありますが、それをクリアさえすれば良いというだけでもありません。

不動産を所有するということは、時間軸と空間軸という両座標軸上での責任を負うということを理解しなければなりません。時間軸とは、過去から未来へという、歴史的価値を伝えること。空間軸とは、近隣や地域の中でのその物件の意味、さらに、もっと広く地球規模の空間の中での意味までをも考えなければなりません。これは、この旧長崎刑務所のような歴史的建造物だけでなく、どんな小さな住宅でも、マンションでも同じです。不動産を所有するということは、そういった重い責任を負うことなのだということを、誰もが理解し、意識する必要があります。

旧長崎刑務所は、重要文化財級の非常に価値の高い建物ですが、たとえ文化財に指定されていなくても、価値があるということに揺らぎはありません。ものの価値はレッテルではなく、そのもの自体に価値があるのです。

なお、旧長崎刑務所のことを載せているブログの多くには、価値は認めるが、ここまで老朽化してしまっては解体も止むを得ないという記述が少なくありません。しかしながら、たとえどれほど老朽化しても、解体の理由にはなり得ないのです。全国の残る文化財指定の近代建築の多くは、どれも老朽化し、一時は廃墟のようになっていたのです。人々がその価値を見出し、保存をするという意志さえあれば、保存できるのです。要は、その物件の価値を見出すかどうかに掛かっています。

また、旧長崎刑務所を保存するには数十億円もかかるのでは、解体も止むを得ないという記述も見られます。不思議と、なぜか他の建物でも解体する理由として、保存するには数億、数十億円かかるという金額が示されます。こんなにかかるのでは止むを得ない、という口実を与えるための金額なのではないかとさえ疑われます。建物全体を一気に修復・保存するとすれば、それなりの金額がかかるでしょうが、予算が無ければ無いなりの修復・保存の方法があるはずなのです。要は、その物件を残したいという意志次第なのです。お金が無いから残せなかったとは、何とも恥ずかしい話ではありませんか。

旧長崎刑務所を取得された東京の不動産屋さん。この旧長崎刑務所が、後世に誇るべき良い形で残されることを期待しています。

青森県黒石(13)

ファイル 1296-1.jpg

上原呉服店。洋品店も兼ねていたのではないかと思われます。