屯田兵第三大隊本部火薬庫(明治19年築)。のちに、江別尋常高等小学校の奉安殿として転用されました。
日本各地の近代建築探訪など
屯田兵第三大隊本部火薬庫(明治19年築)。のちに、江別尋常高等小学校の奉安殿として転用されました。
旧岡田家住宅(昭和10年築)。北海道ではよく見かけるタイプの建物です。
旧店舗。綺麗に並んだ縦長の上げ下げ窓が、この建物の魅力です。
左右対象の建物ですが、残念なことに上部右側が新建材で補修されています。
高橋歯科(大正12年築)。こんな建物が、現役で建っています。
旧江別郵便局(大正11年築)。当初は、正面中央に付柱とペディメント、入口上に庇が付いていたそうですが、道路の拡幅工事で外され、四角い建物になっています。
先月に続き、昨日の官報に「登録有形文化財」の告示が出ておりました。
http://www.jmam.net/b/kindai/touroku51.htm
今回の告示では、新潟のサフラン酒造の土蔵とか、豊岡の旧兵庫縣農工銀行豊岡支店、飯塚の嘉穂劇場などが有名どころでしょうか。
嘉穂劇場
旧兵庫縣農工銀行豊岡支店
次回の告示には、いよいよ大阪の通天閣が登録される予定です。今月の答申でしたから、告示は来年の2~3月位でしょう。
それともう一つ、悲しいお知らせです。同じ官報に、金沢の白雲楼ホテルの登録抹消の告示が出ておりました。
滋野医院(大正10年築)。玄関廻りのステンドグラスや庇の飾りが美しい建物です。
旧西本組本社ビル(昭和2年築)。登録文化財です。
昨日、仕事が終わってから、建築博物館で開幕した「建築家山田守展」へ行ってきました。午後6時頃でしたが、結構入っておりました。
展示は、壁面全面に図面と写真、そして建築模型が8点14点ほど。パーテーションは立てず、余裕のある展示です。個人的には、建物の写真がちょっと少ないかナ~。ケースに、スケッチや手紙などがありました。
一番の見どころは、現存作品のスライド上映ではないでしょうか。写真展示の代わりにスライド上映を行なうのは最近の展示の傾向で、この建築博物館での伊東忠太展のときもそうでした。築年順に、細部まで撮影された各地の山田守の作品が上映されています。
山田守の病院はどれもY型で、マタの部分に開口部を設けています。車寄せの庇が、初期は漏斗型でしたが、その後は平らなものに落ち着いてきています。京都タワーの原型が、東海大学で試されていたり。山田守は、円やY型、X型など、平面図での形から入る建築家だと思いました。
戦後の作品は、戦前の逓信省時代の作品とは全く異なる、別人の作品のようです。こうなると、山田守にとって戦前の作品は習作だったのかも知れません。
これまで、小生の守備範囲である戦前までの近代建築に関心を向けてきましたが、山田守の戦後の作品も見ておかねばと感じました。
酒造会社の寮でしょうか。ペンキの色がまぶしいです。元は学校かも知れません。
ビルとビルの間に、梢越しにチラリと見えた洋館。本格的な洋館です。
近隣の立退きで姿を顕した洋館。明治期かも知れません。
「ロータリー」とは、3叉路以上の交差点内が周回道路となっていて、基本的には信号制御が不要な交差点です。
http://alcyone-pleiades.blog.ocn.ne.jp/canarias/2006/09/post_dbdb.html
フランスの凱旋門の周りとか、中国や韓国などにも見かけますよネ(行ったことが無いので、いずれも映像で)。
国土交通省のHPによれば、日本では「1934年に日本で初めて東京都の和田倉門交差点に設置されて以来、1941年までに43交差点が整備されました」とあります。
http://www.mlit.go.jp/road/soudan/soudan_06_07.html
この43交差点が、いったいどこにあったのか興味があります。現存しているロータリーも、きっとあるはずです。小生が見たことのあるロータリーは、北海道の旭川、釧路、鹿児島県の串木野、そして兵庫県の豊岡のロータリーです。これらが、はたして43交差点の中のものなのかも不明ですが、豊岡のロータリーに出会ったときは感激したものです。
きっと、国土交通省に聞けば、教えてくれるのでしょう……。けれども、それではつまらないので、皆さんの情報を募って地道に調査をしてみようと思います。ご記憶の方、また、情報をお持ちの方、ぜひご協力ください。近代建築ではなく、都市の話ですね、これは。
日本国内環状交差路リスト
http://ismusic.road.jp/rotary/rotary.html
「ロータリー」コレクション
http://glin.jp/nam/rotary.html
ロータリー探訪記
http://tamotchi.skr.jp/geo/rotary/
たずねロータリーのページ
http://civil.eng.toyo.ac.jp/~ozaki/rotary/
亀齢酒造の事務所。この一帯は、酒造会社の下見板張の建物が建ち並んでいます。
日本建築学会建築博物館で、来週火曜日より企画展「建築家山田守展」が開催されます。
http://www.aij.or.jp/jpn/hall/gallery/gallery.htm
山田守といえば、小生の認識では、分離派建築会で、旧逓信省の数々の特徴的な建物や聖橋の設計者という認識ですが、日本武道館や京都タワーなども彼の作品でした。
小生の認識は、これまでに語られ文献に表されてきたごく一般的な認識だと思います。今回の展示では、そういった戦前の作品だけでなく、生涯にわたっての全貌を網羅し「再評価を試みるもの」とのことです。
「建築家 山田守 展 -流動するフォルムにみた合理性-」
開催期間/2006年12月12日(火)-2007年1月31日(水)、12月30日~1月4日は閉館
開催場所/日本建築学会建築博物館ギャラリー(港区芝5-26-20 建築会館内)
入場無料
また、シンポジウムや見学会も予定されています。シンポジウムも面白そうです。
シンポジウム「再考/山田守の後期の作品を検証する~京都タワーを中心に~」
開催日時/2007年1月13日(土)午後1~4時
パネリスト/井上章一(国際日本文化研究センター教授)
岩岡竜夫(東海大学教授)
藤森照信(東京大学教授)
(司会)藤岡洋保(東京工業大学教授)
開催場所/建築会館ホール(港区芝5-26-20 建築会館内)
参加費/無料、当日先着順、定員300名
見学会
2007年1月5日、午後2時~4時/山田守自邸
参加費/無料
定員/申し込み先着60名
予約申込先:日本建築学会事務局
メール: tosho@aij.or.jp
ファクス:03-3456-2085
街のコーナーの建物。角を切り、屋根に半円形の飾りを載せているのが小生の好みです。
昨日の物件の並びの看板建築。金融機関風ですが、これも薄い建物です。
酒造会社の並ぶ一角に向かう商店街の看板建築。正面の四角い部分が、薄いです。
旧県立西条清酒醸造支場(昭和4年築)。平べったい建物かと思っておりましたが、回り込んでみると、けっこう厚い建物でした。