三たび、五城目の商店街の看板建築群。
日本各地の近代建築探訪など
五城目の商店街。メインストリート2本と梯子段状の街並みに、モルタル塗の看板建築群が並んでいます。
商店街の際奥突き当たりにある、煉瓦倉庫の跡。どんな建物だったのか、興味があります。
五城目の現存建築で、一番派手な看板建築。細かい左官仕事です。何屋さんだったのでしょう。
関乃湯。こうもあからさまに真四角な看板建築も、珍しいのでは。
渡辺彦兵衛商店(福禄寿酒造)の販売所でしょうか。事務所の向いにある、スクラッチタイルの建物です。
渡辺彦兵衛商店(福禄寿酒造)の蔵と事務所。登録文化財です。
五城目は、最寄りである八郎潟駅から小山を一つ越えたところにある旧城下町です。えびやは、洋品屋さん。
日通の支店。規模の大きな建物で、2階は1フロアになっているようです。
南第2分団のポンプ小屋。青森県や岩手県などではよく見かける屯所・番屋ですが、高田で見つけて嬉しくなりました。飲食店街の中にあります。
高田カトリック教会。いろいろ歴史のある教会とのことですが、建物は新しいかも知れません。
何の用途の建物なのか、新しいのか古いのか、大いに迷う建物です。
旧師団長官舎(明治43年築)。市内の別の場所からの移築です。
円形校舎に続き、次はスターハウスです。
スターハウスとは、昭和30年代、初期の公団住宅などで建てられた、Y字型に3戸を配し交差する中央部分に階段室を設けた団地です。星型住宅、星型団地などとも言われています。各戸共日当りがよく、プライバシーが保たれるという触込みだったようです。と、知ったようなことを書きましたが、じつは小生はまだ見たことがありません。
http://codan.boy.jp/yougo/index.html
スターハウスは、円形校舎と同じ時期のRC造の建物です。一般にRC造のモダニズム建築は「四角い箱」と言われますが、設計者がこれに逆らって、円や星など別の形の建物を建てようとしたのではないでしょうか。
さて、スターハウスと同じY字型の平面を持つ建物で、各辺が長い建物があります。有名なところでは、解体されてしまいましたが旧東京厚生年金病院がそうです。
http://www.yamada-mamoru.co.jp/sakuhin/old-nen/old-nen.html
最近訪問した岩手県紫波町庁舎が、このY字型の建物でした。地図からでも、はっきりとわかります。
http://map.livedoor.com/map/scroll?MAP=E141.10.16.5N39.33.7.3&ZM=12
また、長野県飯田市の合同庁舎も、このY字型の建物でした。
http://map.livedoor.com/map/scroll?MAP=E137.49.56.9N35.30.37.9&ZM=12
また、聞くところによると、北海道帯広市の市役所も、Y字型の建物だったそうです。
http://attcom.seesaa.net/article/6561942.html
この、辺の長いY字型の建物は、昭和30年代の一時期、庁舎として流行したのではないかと考えました。学問的には何と呼ばれている建物なのかはわかりませんが、仮に「Y型庁舎」と呼びたいと思います。
このY型庁舎は、円形校舎とセットで建てられる例があります。帯広がそうですし、飯田もそうです。
きっとほかにも、Y型庁舎が存在する(した)と思われます。皆さんのご近所などの情報を、ぜひお寄せください。
なお、Y型庁舎は、辺から辺への移動距離が長くなりますので、横の連絡がとりにくい、まさに「お役所的建物」だったのではないかと思われます。居住性はよいでしょうが。
先週8日の官報に、登録文化財の登録抹消の告示が出ておりました。沼津の松本家住宅、京都の旧西陣電話局、神戸の布引ダムです。
旧西陣電話局
これまでにも、登録文化財の登録抹消は、重要文化財などへのいわゆる「格上げ」にともない行なわれております。登録文化財と重複での指定ができない(らしい)ので、まず登録の抹消が行なわれ、後日、重文など他の指定となる例をいくつか見てきました。「格上げ」以外の理由での自発的な登録抹消は、北海道士別市の旧岡崎医院だけと聞いております(維持困難のため解体)。やむを得ぬ登録抹消は、例えば横手市の旅館平利が火災で全焼し、登録が抹消となっております。
今回の登録抹消は、4月に重文の答申が出されておりますので、重文「格上げ」にともなうものかと思われます。
なお、重文ならば官報にも出ますので、登録抹消の理由も調べやすいのですが、都道府県や市町村の文化財への「格上げ」の場合、なかなか情報が見つかりません。登録抹消が、「格上げ」によるものか解体によるものかと、無用な心配をしないでよいように、ぜひ登録抹消の理由も告示して欲しいものです。
旧高田座(明治44年築)。現在も、高田日活という映画館として営業中です。表通りから少し奥に入ったところに建っています。
「円形校舎」についての情報提供の呼びかけに対し、いくつかの情報をいただきました。今回、リストに追加するとともに、修正を行ないました。
http://www.jmam.net/b/kindai/enkei.htm
さらに調べてみたり、独断で考えたりしたことも、加筆いたしました。バウハウスの「コーンハウス」や、「梅鉢型園舎」のことなどです。
「円形校舎」の設計者として、「坂本鹿名夫」という建築家の名が挙がってきます。円形建築で特許をとったとか。もっと経歴などが判れば良いのですが。
また、「円形校舎」の研究者として、八代高専の森山学氏、北海道大学の角幸博氏が、論文を書いておられます。
各地の円形校舎が、とくに耐震基準などの関係で「危険建物」と判断され、解体寸前となっているとの情報も入りました。円形校舎は、地震に対してどうなのでしょうか。耐震補強も、難しそうです。専門家の方の、良いお知恵をいただければ幸いです。
円形病院というのも、結構多く建てられたようです。
旧日本石油会社柏崎工場(明治42年築)。かつて工場敷地には、多くの赤煉瓦の建物が建っていたそうですが、現在は広い更地の敷地にこの1棟のみが建っています。
おぎた小児科医院。あるいは、新しい建物かも知れません。
こちらも、路地の奥に見つけた建物。大きな弧のポーチは、柏崎では多く見受けられます。