「まちかどの近代建築写真展IN大阪III」開催に向けて。第20弾は、北海道帯広の煉瓦建築です。
日本各地の近代建築探訪など
「まちかどの近代建築写真展IN大阪III」開催に向けて。第20弾は、北海道帯広の煉瓦建築です。
円形校舎に続き、次はスターハウスです。
スターハウスとは、昭和30年代、初期の公団住宅などで建てられた、Y字型に3戸を配し交差する中央部分に階段室を設けた団地です。星型住宅、星型団地などとも言われています。各戸共日当りがよく、プライバシーが保たれるという触込みだったようです。と、知ったようなことを書きましたが、じつは小生はまだ見たことがありません。
http://codan.boy.jp/yougo/index.html
スターハウスは、円形校舎と同じ時期のRC造の建物です。一般にRC造のモダニズム建築は「四角い箱」と言われますが、設計者がこれに逆らって、円や星など別の形の建物を建てようとしたのではないでしょうか。
さて、スターハウスと同じY字型の平面を持つ建物で、各辺が長い建物があります。有名なところでは、解体されてしまいましたが旧東京厚生年金病院がそうです。
http://www.yamada-mamoru.co.jp/sakuhin/old-nen/old-nen.html
最近訪問した岩手県紫波町庁舎が、このY字型の建物でした。地図からでも、はっきりとわかります。
http://map.livedoor.com/map/scroll?MAP=E141.10.16.5N39.33.7.3&ZM=12
また、長野県飯田市の合同庁舎も、このY字型の建物でした。
http://map.livedoor.com/map/scroll?MAP=E137.49.56.9N35.30.37.9&ZM=12
また、聞くところによると、北海道帯広市の市役所も、Y字型の建物だったそうです。
http://attcom.seesaa.net/article/6561942.html
この、辺の長いY字型の建物は、昭和30年代の一時期、庁舎として流行したのではないかと考えました。学問的には何と呼ばれている建物なのかはわかりませんが、仮に「Y型庁舎」と呼びたいと思います。
このY型庁舎は、円形校舎とセットで建てられる例があります。帯広がそうですし、飯田もそうです。
きっとほかにも、Y型庁舎が存在する(した)と思われます。皆さんのご近所などの情報を、ぜひお寄せください。
なお、Y型庁舎は、辺から辺への移動距離が長くなりますので、横の連絡がとりにくい、まさに「お役所的建物」だったのではないかと思われます。居住性はよいでしょうが。
小道さんのコメントの通り、何故か帯広には、洋館を使ったおそば屋さんが多く見受けられます。元々、おそば屋さんだったのではなく、用途転用なのだと思いますが、面白い傾向です。
帯広には、面白い建物が沢山残っています。数年前には、もっと沢山の建物が残っていたのですが、それでも、まだ残っているほうです。
この建物は、地元の商社の本社事務所。辰野式と書きましたが、辰野金吾の設計ではありません。しかし、どう見ても、東京駅の亜流ですよね。近年まで、入口のシャッターに社名が書かれていたのですが、今回行くと消されていました。悲しいニュースにつながることでないことを祈ります。