3年ぶりに、諫早の旧長崎刑務所を訪ねました。
2007年の夏に、旧長崎刑務所は正門と管理棟の一部だけを残して、慌ただしく解体が進められました。当時、全面保存は無理でも正門くらいは残さなくてはならないと思い保存運動を行なっておりましたが、管理棟の一部も残してくれたと聞いて喜んでいました。しかしながら、ネットで検索して探し出した解体後の写真を見て、その何とも無残な姿に愕然としておりました。
ようやく今回、解体後の旧長崎刑務所へ行く機会を得、敷地はどのような開発が進んでいるのかと思っておりましたら、現地は広々とした土色の更地が広がるばかり。煉瓦造の旧長崎刑務所の正門と高い塀の一部、そして管理棟の中央の塔屋部分がポツンと残されておりました。あの2007年の夏に、なぜ解体を急いだのか。結果論ですが、その後の経済状況の変化を考えると、あの夏さえ持ちこたえていれば旧長崎刑務所の建物群は今もまだ残っていたかも知れません。更地のまま、こうして今も開発計画が頓挫したままとなっているのですから。
今は、この解体を免れた旧長崎刑務所の正門と管理棟の塔屋を、どうすれば良いかを考えなければなりません。ただのモニュメントとして保存するのではなく、地域の誇るべき歴史的文化財として活かしてほしいと願うばかりです。よもや、再度の解体など無いように。まずは、文化財指定を進めるべきでしょう。
w_yoshi 2009年05月19日(火)18時32分 編集・削除
まるで戦場のようなひどい写真ですね。
当時の現地でのさまざまな意見を思い出しますが、こんなデタラメがもし予見できていたなら……と無念です。
せめてこれ以上は壊されないように手を打つべきですね。絵を描きに行きたいですが……。