先月小樽へ行ったおり、小樽運河プラザに「小樽名建築番付」が展示されていました。昭和55年といえば、小樽運河保存運動のまっ最中です。
これは、小樽運河の保存運動をきっかけに、小樽の町を見直そうとした小樽の若者たちが考えて作ったツールでした。この番付は、後に「日本赤煉瓦建築番付」などの参考になったものです。思えば、小樽運河保存運動は、その後各地でのさまざまな保存運動で参考にされる、あらゆるアイデアが考え出され、実行されたのでした。
さて、この「小樽名建築番付」をテキストにしてみました。カッコ書きは、小生の書き添えです。驚くことに、この番付に載っている建物の大半が現存しているのです。これは、小樽運河保存運動の成果なのかも知れません。
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蒙御免 小樽名建築番付
行司 勧進元 夢街
東
横綱 小樽倉庫(現・小樽市総合博物館運河館)
横綱 日本銀行支店(現・日本銀行旧小樽支店金融資料館)
大関 中央バス本社(旧・北海道銀行本店)
大関 三井銀行(現・石屋製菓所有)
関脇 罐友会館(現・小樽グランドホテルクラシック)
関脇 銀鱗荘(旧・猪俣安之丞邸)
関脇 公会堂
小結 板谷邸
同 富岡カソリック
同 海陽亭(旧・魁陽亭)
同 商大方二〇番棟(?)
前頭 小樽市役所
二 旧拓殖銀行(現・ホテル1・2・3小樽)
三 旧百十三銀行(旧・千秋庵)
四 フジヤ家具
五 旧上勢商店(現・ホクリョウ)
六 林屋製茶(旧・第百十三国立銀行小樽支店)
七 北海道紙問屋(旧・第四十七銀行小樽支店)
八 小樽駅
九 旧山本邸(?)
十 旧坂牛邸
西
横綱 旧手宮機関庫(現・小樽市総合博物館内)
横綱 博物館(現・旧日本郵船小樽支店)
大関 川又商店(旧・早川支店)
大関 大家倉庫
関脇 名取商店
関脇 にしん御殿
関脇 青山邸
小結 名取邸
同 住ノ江カソリック(旧・佐々木邸)
同 和光荘(旧・野口邸)
同 川田商店
前頭 商工会議所
二 北海製罐
三 市立図書館(現存せず)
四 旧三菱銀行(現・北海道中央バス第2ビル)
五 清水鋼機(現存せず?)
六 石ヶ守商店(旧・久米商店)
七 旧富士銀行(現・花ごころ小樽店)
八 旧三井物産(現・松田ビル)
九 寿原邸
十 島田歯科(現存せず?)
昭和五十五年一月一日
※なお、検索していたら、この番付を作った人のブログを見つけました。小樽でお蕎麦屋さんをなさっているのですね。今も、小樽のまちおこしで頑張っておられるご様子。
「小樽・藪半・蕎麦屋親爺の独り言」
http://blog.livedoor.jp/sobaya_oyaji/archives/50346604.html
蕎麦屋親爺 Eメール URL 2008年02月09日(土)16時38分 編集・削除
トラックバック感謝。
昨日から開幕した、小樽雪あかりの路で足腰バラバラになって帰宅し、トラックバックに気がつきました。
小樽雪あかりの路
http://www.yukiakarinomichi.org/
約30年前のことを、こんな取り上げて頂き、くすぐったいです。
専門家に評価される間もなく壊されて行く、私たち小樽人にとってなくてはならない風景や建築物が壊されて行く昨今です。
まだまだ、小樽運河保存運動が意味したまちづくりに終わりはありません。
これからも、色々アドバイスをいただければ幸いです。
それにしても、ものすごいブログ、頭が下がります。
これからもアクセスさせていただきます。